ひとりごと


2002年6月4日

わら【藁】をもつかみたい患者心理

 健康食品ブームが続いているが、管理人も若干気になるところである。僕自身、薬剤師であり、 薬等のデータは客観的に評価しなければならないが、健康食品については良いというウワサばかり なのでおどらされてしまう傾向があると思われる。あるキノコを使った食品を例にとって話をすするめることにしよう。 この食品のうたい文句は免疫力を高めてうんぬんとある。免疫力を高めるといえば白血球類の活動を 活発にするということか、とすると移植直後に使用した G−CSFと同じようなものか、しかし、 このG−CSFという薬剤は我々急性骨髄性白血病の患者には基本的には使用はできない。 この宣伝文句にあてはめると白血病患者の白血病細胞を活性化させ、早く死に至らしめるという ことになる。実際、白血病患者にテストしたかどうか解らないし、この健康食品を使うか否かは 本人の自由意志であるのでコメントはここまでにする。

 付け加えるとすると以前、医療用医薬品でキノコを原料とした薬があって10年ほど前は 、高価なわりに飛ぶように使用されてきた。しかし現在この薬は全くといっていいほど 使用されていない。これは高くて使用されなくなったのか、高価であったので使用されなくなったのかは管理人 の知る範囲ではない。

【本日のコメントについては管理人のひとりごとであって責任はもちませんのでご了承ください。】


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