骨髄移植その1..クリーンルームに突入後の心境


 骨髄移植時の心境を中心に

 骨髄移植の為、高度クリーンルームに入った後。夕方、善意の骨髄液が目の前につながれた。 中心静脈のルートとは別に、腕より注入されたが、その赤い骨髄液を右手でさすりながら ”悪い細胞をやっつけてくれ”と1230ミリリットルの骨髄液が体に入りきる6時間ものあいだ 、骨髄液の通っていくルートをさすり続けた。

 当時を振り返ると非科学的かもしれないが、何も考えないでじっと待つより、何かをしたかったに違いない。

 しばらくすると冷え切っていた体が温かくなった。1230ミリリットルのうち、ほとんどが赤血球なので 当然温かくなるのであるが、それ以上に温もりを感じた。ドナーさんの善意の気持ちが僕に そういう感覚を与えたに違いない。


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