骨髄移植その3..実は個室に移ってからの方がもっと...


 骨髄移植時の心境を中心に

 問題は、一般無菌室に戻ってから2〜3日たった後のことから始まる。順調であったが為、現状をなめていたのかも しれない。腹も減るようになってきていた為。いろいろな食べ物にチャレンジしたくなった。主治医からも 、許可がとれたこともあり、いろいろなものを食べた。特に口当たりがよかった"ゼリー"をちょっと余分に食べてしまった....。 それが原因かどうかは定かではないが、1回2リットルの下痢が始まった。下痢は1日1回ではないので、とにかく 補液で対処をしなくてはならない。便が次第に苺ジャムのようになり、明らかに大量の消化管出血がおこっていることは 確実である。症状が重くなると補液の数も多くなり、最高、補益の電動ポンプが5個、同時にぶら下がっている注射剤の数は、 10個になることもあった。さらに病状は悪化していった。次に始まったのが出血性膀胱炎である。移植前から、管理人 の体には出血性膀胱炎を起こすウィルスが存在しているのでおそらく移植後起こすといわれていたが案の定、起きてしまった。 下痢、腹痛、プラス5分ごとに尿道が痛くなる。10分ごとに尿意をもよおし、排尿すると膀胱の組織がはがれた塊と血尿が出てくる。 塊は結構でかいので尿道の途中で止まっている状態だと痛くてどうしようもない。痛さを表現すると膀胱結石の人が結石を尿道通しだす時 痛みと同じであると思う。とにかく痛いのである。10分ごとの尿意も昼だけではなく24時間休みがないので、10分ごとに起きて 排尿するという状態であった。1週間ほどこのままであった。Yasuはこの状態が続くとまずいと思ったので導尿をしてもらうように 医師に申しでた。導尿は、通常の排尿だけのものではなく洗浄用の生食水も通るものであるので大人の女性の小指の太さほどもあるもの で入れるのも激痛であったが入っているのも相当な違和感を感じていた。動くと痛いので体を動かすことが出来なくなった。 痛いので"下痢止め"兼用"痛み止め"のモルヒネの量も増量した為。1日に数え切れないほど吐きまくった。 モルヒネの量も増量の為、意識がもうろうとしていた。ただ息をしているだけ。背中が痛む。Nsに見てもらうと潰瘍ができはじめている いるらしい。ボケ老人と一緒である。Nsに体位変換とか、潰瘍部に枕を入れてもらったりしてそれ以上潰瘍は悪化しなかった。 自分では"このまま悪化して死ぬかも"と思っていたし。実際、大量下血により意識がなくなる寸前の血圧低下も起こし、本当 に"三途の川"の入り口までいったことは紛れもない事実である。しばらくこの状態が続いた。


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